遊友ハイキングクラブは春日部市、越谷市、さいたま市のメンバーが集うクラブです

八ヶ岳

2013年7月27・28・29日
リーダー:豊島泰

八ヶ岳山行の反省 リーダー 豊島 泰
豊島さん ●八ヶ岳について
山梨県と長野県の境に位置する八ヶ岳連邦は、南北に30km。 夏沢峠を境に、北は蓼科山から北横岳、縞枯山や高見石・天狗岳など、概して穏やかな地形に森と池が点在し思索的な雰囲気を特徴とする。森林限界を超えないこのエリアは、雪山入門の山域として も知られる。
一方、夏沢以南は、硫黄岳に横岳、盟主赤岳や阿弥陀岳、権現岳などが連なり、アルペン的な険しさとスリルある岩稜歩きが楽しめる。またこの南八ヶ岳は、コマクサの大群落のほか数々の高山植物が見られ花の山としても名高い。
●今回は・・・
既にご案内のとおり、この南八ヶ岳を2泊3日かけて歩いた(通常1泊2日コース)。 1日目は茅野から入山し、夏沢峠を経て硫黄岳山荘まで。翌日は横岳~赤岳~キレット小屋までの岩稜縦走。3日目は、キレット~権現岳~観音平(小淵沢)まで。どんな難しい(険しい)山でも、日数をかければ歩けると思っていたが、遊友の場合そんな甘い主観をうち砕く現実があった。リーダー的に深く反省し今後の山行に生かしたく、以下にポイントを記述する。
●3000mということ
岩稜通過の問題ばかりに気をとられて、この山域が3000m級である事を失念していた。いつものハイキング気分で硫黄岳へ登ったが、近づくにつれ風と雨が強まる。硫黄岳頂上では、調子を崩した人もいたとの事で、高山病への注意喚起については「落第」。下りとは言え雨風の道。硫黄岳山荘まで結構かかった。
●山小屋利用の技術
ゴミは基本持ち帰り。なので、弁当の空箱も持って帰らなければならない。出来るだけ早く出たかったので2日目の朝食は弁当にしてもらったが、意味なかったかも。食べる場所を小屋の土間にした為だがさほど時間も稼げなかったし、逆に食べ残しなどが生じて余計な荷物となってしまった。小屋で食べれば、みそ汁やお茶も飲めたのに。(1日目があまりに遅く、焦って判断を誤ったと思う)
●岩場の通過について
当初、難所にはフィクスロープを張って本人のハーネスとカラビナで接続し、バックアップをとった上で通過してもらおうと思っていたが、横~赤岳近辺は、行き違いの登山者も多くそんな余裕なかった。(フィクスが無理なので、まねごとのコンテをしてみたが、これは無意味だった)
一番心配だった赤岳からキレットの下りについても、難所は慎重にクライムダウン(後ろ向きで下降)すれば問題なし。
予想外は、3日目の権現を過ぎての、ギボシの鎖場。雨の中、斜傾した岩場の通過ではフィクスすべきだったかも。でも岩場の通過については、本人の慣れと決意しかありません。ゴム引き手袋必携の指示のみが及第点か?
●雨天時の行動技術
基本濡れても問題ないと思っていた。3日目の雨においても、降り始めは雨具の上着だけしか着なかった。これが大間違いで、次第に靴もグズグズになり、太ももから上も濡れだし、大事なスマホも水濡れの脅威にさらされる。風雨と寒さで小屋へ逃げ込むが「ザックは外に置いてくれ」と小屋番に言われてしまう。そう言われても雨具のズボンはザックの中だったし・・・権現小屋さん、ごめんなさい。濡れたカッパで小屋にあがらないのは常識だが、乾いた手ぬぐいを用意しておくとか、色々改善の余地有り、と思った。
●その他いろいろ
1)大宮駅での遭難騒ぎには焦った。新宿まで湘南ライン乗車の予定なのに、京浜東北線に乗ってしまった人がいたのだ。野田線大宮駅改札で一度集合の指示を出し、行程の説明をすべきだった。
2)今回、地図は「山と高原地図」のスマホ用のみ携行したが、ガスや雨によるスマホの水濡れが怖くて殆ど利用せず。ちゃんと「紙」の地図を濡れないように携行すべきだった。
3)コース設定も、遊友さんの場合、2泊3日でなく3泊4日が妥当だったかもしれない。
●他にもいろいろありましたが、無事帰ってこれました。皆さんの協力に感謝します。
「八ヶ岳」に参加して/戸邉茂雄
中央が戸邉さん  7月27日(土)~29日(月)、八ヶ岳山行に参加しました。八ヶ岳は、本州のほぼ中央、長野県と山梨県にまたがる山塊の総称で、南北30㎞余りの山体で、大火山群です。山そのものに八ヶ岳と名付けられた山は存在しません。  今回の参加者は15名です。27日の朝6時20分に春日部駅に集合し、大宮経由で新宿へ行き、8時発スーパーあずさ5号に乗りました。茅野駅到着は7分遅れで10時13分です。茅野駅からはタクシー4台で桜平に向かいました。道路は途中から砂利道の山道に入って行きましたが、四駆でもなければ通れないようなデコボコ道を車の底を何度も地面に叩き付けながら進んで行きました。ちなみにこの道路は私道で、通行が許可されているそうです。タクシーの運転手と会話を弾ませながら11時丁度に桜平の登山口に到着です。特に駐車場と言った場所は無く、道路沿いにマイカーが従列をなして止めてありました。
 桜平の標高は1,900mあります。今日はここから標高2,760mの硫黄岳に登ります。いつものように鴫原さんの音頭で準備体操をして11時25分に出発しました。天気は上々です。ひんやりした空気の中を登り始めると直ぐに体が温まってきてTシャツ1枚の服装で丁度良かったです。今回はA班とB班の2班に分かれて進みましたが、繋がっているので15名一緒です。私の位置はB班の後でした。最初の通過地点は夏沢鉱泉(標高2,060m)です。11時55分の到着でした。小屋の方がお茶を入れてくださったので、ここでお昼を食べました。30分ほどのお昼休憩をして12時25分に出発です。そして次の通過地点であるオーレン小屋(標高2,330m)には13時17分に到着しました。更に13時53分に夏沢峠(標高2,430m)を通過して、15時40分に硫黄岳山頂(標高2,760m)に到着です。山頂は広々としていました。景色を眺めたり、写真を撮ったりして宿泊先の硫黄岳山荘(標高2,650m)に向かいました。これまではずっと上りでしたが、ここからは下りになります。標高が高いのでガスがかかったりして、視界は晴れたり曇ったりでしたが、何とか雨には降られずに済みました。硫黄岳山荘付近に来たらコマクサがたくさん目につくようになりました。硫黄岳山荘には16時10分に到着です。お風呂がないので、早々に飲みだしました。すると雷が鳴りだし、雨が降ってきました。そうしたら、なんと雨漏りです。部屋のあちらこちらでポタンポタンと雨が落ちだしバケツを置いて回る始末です。雨漏りがするのは我々が泊まった部屋だけでした。6時から夕食で、その後もお酒を飲んで8時消灯で寝ました。夜中にも雨が降りましたが、さほど激しい雨ではなかったので、幸いに雨漏りはしませんでした。
 翌28日は、朝5時に起床して、朝食を済ませて6時20分に硫黄岳山荘を後にしました。この日の目的地は横岳と赤岳です。共に標高は2,899mです。この日も鴫原さんの音頭で準備体操をしてから歩き出しましたが、道の両脇にはコマクサがたくさん咲いていて、天気も良く、視界良好で遠くの山々まで見通せました。好天の稜線登山は最高です。コマクサの他にもリンドウなどの高山植物がたくさん咲いていて、花畑の中を歩いているようでした。花の写真もたくさん撮りました。また、鳥もよく見かけました。イワヒバリとホシガラスです。運よくホシガラスは写真に収めることができました。鶯などの小さな鳥は鳴き声が聞こえるが姿は見えませんでした。蝶も見かけました。綺麗なクジャクチョウの写真を撮ることができました。天気が良かったので景色も堪能できました。稜線を歩いたので周りの景色が360度パノラマです。登山のスリルがあって最高でした。ロープあり、鎖あり、梯子ありで登山気分を満喫しました。朝6時20分に硫黄岳山荘を出発して横岳(標高2,899m)には7時30分に着きました。その後は地蔵の頭(標高2,722m)まで下ってから、また赤岳(標高2,899m)まで上ります。地蔵の頭には9時10分到着、赤岳頂上には10時30分到着でした。赤岳でお昼にしましたが、まだお腹が空いてなく、無理やり食べた感じです。その後11時10分に赤岳頂上から宿泊先のキレット小屋に向かいました。キレット小屋の標高は2,450mですので、赤岳から標高差で約450m下ります。その名の通りキレットが続きます。岩場を鎖に?まったりしながら、カニの横這いの様に進みます。難所ではゆっくり慎重に進んだりしながら。キレット小屋に13時20分に到着しました。下(足元)を見ながら慎重に降りてきますが、時折後を振り返るとその勾配に驚きました。キレット小屋に着いた時には、皆さんの表情に安堵感が漂っておりました。昨晩泊まった硫黄岳山荘の収容人数は200人ですが、キレット小屋の収容人数は100人です。泊り客も少なく小屋の主も1人でした。トイレだけは硫黄岳山荘のほうが良かったですが、部屋や食事などトイレ以外はキレット小屋のほうがずっと良かったです。この日も風呂なしですので、到着から消灯の20時までよく飲んで休みました。就寝前に携帯で天気予報を見たら、翌日は広い範囲で雨との予報でした。
 3日目の29日は4時起床、4時半朝食、5時15分出発です。朝食はヘッドライトを付けて食べました。朝から今にも雨が降ってきそうな空模様です。案の定、出発して直ぐに降り出しました。皆さん、雨具を付けましたが、まだ大丈夫と思い、私だけ付けませんでした。それが失敗でした。それからしばらくして到着した小屋で濡れた上着を着替えて雨具を着ましたが既に遅かりしです。ズボンとパンツは濡れたままで下山しました。次からはこんは上りですが、後は下りです。観音平(標高1,570m)まで下ります。5時15分にキレット小屋を出発してから6時丁度に旭岳(2,672m)に到着。次に7時30分に権現岳(標高2,715m)に到着しました。権現岳頂上の少し手前には60段の梯子があり、スリルを味わいましたが、雨の中でしたので爽快感はありませんでした。この後もずっと雨でしたので景色は展望できませんでした。ただ足元に咲いている花を愛でるのがせいいっぱいの楽しみでした。9時30分に青年小屋(標高2,400m)に到着して、ラーメンを注文し、1杯のラーメンを2人で食べました。青年小屋で休憩した後は編笠山(標高2,524m)には登らず、まわり道を選択しました。青年小屋を10時15分に出発して、11時40分に押出川(標高2,100m)、12時30分に雲海(1,880m)を通過して、13時20分に目的地の観音平(標高1,570m)に到着です。この間の道は、雨のため、まるで水量の少ない沢のようでした。観音平に着いて、迎えの春日部観光のバスを見た際には、さすがに安堵感がありました。そして、いつもの舘山運転手の姿を見て再度ほっとしました。お陰様で全員無事帰還です。
 この後は、小淵沢IC近くのサティオ小淵沢に行き、延命の湯で3日分の汗を落とし、登山の疲れを癒しました。湯上りにビールを飲み、近くの食事処で蕎麦を食べ、コンビニでビールを買って、小淵沢ICから一路春日部へと向かいました。舘山名ドライバーのお蔭で17時半に春日部到着です、せんげん台組5名は終点せんげん台で降りて、今回は最近開店した餃子屋で、餃子、レバニラ炒め、野菜炒めをつまみにビールで、いつものように反省会を行って帰宅しました。帰宅は21時15分でした。
 豊島リーダー、会計係の松浦さん、松島さんはじめ皆様ありがとうございました。最後の日は雨に降られましたが、それもいい経験でした。思い出に残る八ヶ岳になりました。今年のメインイベントは無事終了しましたが、また来月からの山行も宜しくお願い致します。
八ヶ岳山行に参加して 藤井 一義
藤井さん  春日部出るときはまあまあの天候、大宮で1名別電車で新宿に行くハプニングあり、(編成メンバー早く組まねばね)、現地の天気は明日は天気で今日は霧雨模様、茅野からタクシー分乗桜平から登山開始、夏沢鉱泉は休憩に最適で昼食になってしまった。オーレン小屋で一息(しかしすでに数名が足が遅いのがきになる)硫黄岳から硫黄岳山荘へと向かう、(岩場になるたびに足が遅くなってきた)ガスも出てきた、頂上で違う方向に下りようとするのがいてあわててとめる、ここはガイドブックでも注意があった場所(ケルンの左をまくように降りてゆかないと小屋と違う方向に下りて危険だ)今日のガスではみなにはぐれぬように声かけながら誘導した。途中低体温症からくる足つりの人1名あり応急処置し励まし、荷はシナガワさんが担ぐ健闘を見せた。硫黄岳はくつろげた。次の日は晴れ間もあって岩場超えは何とかなりそうか、でもやはり1~2名が足が遅いチエックしコツを教えながらどうにか横岳、赤岳へとこなしキレット難所越えてキレット小屋到着。
やれやれ、(この人数の誘導はかなりつらいな)明日は雨模様の天気を小屋の主人と話した。(メンバー編成少し変えて補助指導係り数名を依頼しなおした、編笠山をパスするルート切り替えをリーダにも頼み・・・)明日は早立ちも、雨支度で旭岳から権現岳へ、途中の権現小屋で休憩(体冷えてる人がいないか、顔色を一人一人覗くと4~5人が震えてる、数人に指示し着替えさせる、体こすりしたり、・・・あまりゆっくりできないぞ早く再出発を)
編笠を巻いて押手川に着く(やはりここまで2時間余計にくっている)どうにかこうにか雲海を過ぎ観音平に無事到着。バスの姿見て力が抜けました。(バスの中で思った、みんな山をなめてほしくない、雨対策トレーニング、岩場の自分の体力を自覚してほしいなと)トシマリーダーはご苦労さんでした。(アーァつかれた)。
八ヶ岳山行 /岡本 八重子
向かって左が八重子さん  スリルと危険な個所がたくさんあり慎重かつ充分楽しんでいる様子が撮れました。
こまくさの群生と高山植物に魅せられた最高の山行でした。
今回も又感じましたが、やはり高山への山行参加には事前にかなりのトレーニングを必要としました。
私なりのトレーニング増強で、快調に登下山をしましたがかなり苦労をしてる方もいて、今後の教訓に生かしてほしいと思いました。